ギャラリー

作品No.006 福まねき猫

ちょいとーッ そこ行くおにいさん、なんて不景気な顔してるんですよ、このアタシをごらんよ、花だらけのこの姿。ヒゲはすりきれちゃってるけどさ、梅に桜に朝顔、むくげ、ねッ、花を見てると何もかも忘れて踊りたくなっちゃうの、
これはね、アタシを創ってくれた人が好きな花なんだってサ。サッサ、花の中で踊りましょうよ、福おどり、ねっ、
あッちょっと重たくて…。
・高さ/23cm
・素材 /陶

陶芸家
天野富佐子
ジャンル:陶芸

改めて考えてみると、この5、6年ずっと猫ばかり創り続けてきた。最初はおすましでお稲りさんのキツネみたいと言われた、ただの猫。手を上げて招き猫となったのは、私の心が何かを転機に一回転した時から。その次の転機はお福さん。ピエロもたくさん創ってみたけれど、やっぱり笑える何かがほしい。これからも猫を通 して誰かとコミュニケイトしていきたい。見る人が笑うのを見ている私が楽しい。

1950年 東京中野に生れる
1974年 独協大学仏語科卒
1978年 ステンドグラス工房設立
1980年〜86年 今泉今右衛門東京店に勤務
1992年 笠間に移転
1993年 茨城県窯業指導所釉薬科
1994年 笠間市箱田にて独立する
1997年 肥後大津女流陶芸展97 入選