作品No.035 猫手山風麻呂作
美猫招四季撰
幅25×高さ45cmの額4枚組
 「春 櫻花舞台図」今小町 猫沼町おえい
 「夏 納涼舟遊図」近江寝小手藩 芹沢琴
 「秋 月見座敷図」鶴猫子屋 黒蝶太夫
 「冬 唐傘暮雪図」両替商猫坂吉太郎内儀 お蔦

 時は元禄。とある国の住人たちは、みな豊かな毛艶に尖り耳。男女ともにヒゲを生やしていたそうな。
 ある時その国の高名な浮世切絵師、猫手山風麻呂が描いた「美猫招四季撰」が大流行。四葉の浮世切絵は飛ぶように売れたのだそうな。
 そして何でも、その国をたまたま旅した人間の菱川某という者が、その「美猫招四季撰」を自国へ持ち帰って手本とし、墨摺絵本として作り出したのが浮世絵のはじまりと言われている。

松風直美
Naomi Syoufu

カミ(紙)のモノツクリ。

紙のモノツクリ。
主に切り絵の画法で猫というモノを描く。紙を切るというシンプルな技法で、どこまで猫のしなやかさ・美しさが表現できるか、試行錯誤の日々だけれどそれが楽しみでもあるのです。そして時折、紙に「ことば」も刻みます。日本の文字は美しい絵であり、大事に残してゆきたいモノです。生きている猫と文字を、意思を持った猫を、物語のある猫たちを、作ってゆきたいと思います。



1990   デザイン会社勤務を経て独立。以後フリーランス。
1992   工芸村「ことうヘムスロイド村」に参加。
1992   ギャラリーCASA個展(京都)
1995   猫をモチーフに切り絵を作りはじめる
1998   自宅隣にアトリエを開設
1999~03 近江文化財研究所 個展(近江八幡市)
2000~04 いい福まつり 個展(彦根市)
2001   ホームページ「ねこてもり」開設
2002   アトリエ隣にギャラリー松庵オープン
2002   ニューヨークの招き猫展参加
2003   来る福招き猫まつりin瀬戸にて個展
2004   「招き猫の宮」(菊地真・荒川千尋著)挿絵
2005  高島屋ミニ個展(岐阜)
2005  フランス(リモージュ)・イタリア(ルッカ)の招き猫展参加
2001~06 ギャラリー猫町 個展(東京)
2004~06 「猫の集会」(ヘムスロイド村)主催
2005~06 陶と紙展 酒遊館(近江八幡市)
2003~06 美食と猫のイベント「猫の宴」開催
招き猫まつり、イベント、グループ展多数参加
以後、紙に関わった作品を作り続け、現在に至る。
著書「うそうそ時にその猫はやってくる」戎光祥出版より2004年刊行
2006秋「京ことば猫トランプ」刊行予定
ホームページ「ねこてもり」
http://www6.ocn.ne.jp/~nekote/