作品No.100 MANEKINEKO
サイズ:幅20×奥行20×高さ20cm 素材:陶器
私はイタリア・ルッカ市(フィレンツェ近郊)で手描きタイルや器を制作している陶芸家です。昨年、工房近くのギャラリーで開かれた「日本の招き猫展」を見て招き猫に興味を持ち、自分でも作ってみたくなりました。(私は猫が好きで、作品に猫のモチーフをよく使います)猫の首には、イタリアの魔よけと招福のシンボルである馬蹄とトウガラシを掛けました。全体に散らした白いマーガレットの花は清らかさを意味しています。イタリアでは縁起物のことを「ポルタ・フォルトゥナーレ」、つまり「幸運の門」と言います。私のMANEKINEKOが、遠い日本で皆さまの幸運を招いてくれるよう願っています。
Fabrizio Falchi
ファブリッツィオ・ファルキ (イタリア)

陶芸家

 制作姿勢 インテリアデザインから発想することで、装飾タイルや器などの創作において常にチャレンジを試みている。ファルキ氏の陶芸作品は、自らデザインして創り上げるものと、人間の力が及ばない”焼き”の神秘的な働きによって織りなされる。作品には常に「新鮮な驚き」と「特別な輝き」があり、氏はそこに「複雑でいて目も眩むほど素晴らしい人生そのもの」を見るという。
 ファルキ氏の作品は、大胆で生き生きとした描線と深みのある色使いが多くの人々を魅了している。モチーフは主に自然や生き物、神話的な題材から採られており、愛猫家でもある氏にとって、猫はとりわけお気に入りのモチーフである。
2005年秋にルッカ市内で開催された日本の招き猫を紹介するエキシビションで、初めて招き猫の存在を知り、自分なりの招き猫を創ってみたいと挑戦したのが今回出展作品である。
学歴 イタリア、トスカーナ州にある国立ボルテッラ芸術専門学校にてマエストロの資格取得
職歴 メタル芸術部門で学ぶ傍ら、1981年〜1984年、ボルテッラのマエストロ、ジョバンニ・デボーティ師のセラミック工房において修業する。その後、4年間の貴金属細工の技術部門での経験の後、1992年からセラミック部門の芸術活動を開始。トスカーナ州ルッカ市内の個人ギャラリーにおいて、さまざまなギャラリーアートの制作、展示活動を展開して現在に至る。