作品No.007 招福猫万歳蒔絵額
しょうふくねこまんざいまきえがく
幅52×奥行3×高さ70cm 素材:漆器
 七福神でおなじみの恵比寿、大黒天におでましいただき商売繁盛、大漁、豊作をお招き願いました。
 猫福神様の御利益にあやかり日本古来の蒔絵技法での登場です。
 招福まちがいなしです。

池田峰志
Mineji Ikeda

蒔絵師

 蒔絵の技法は今から300年前にはすでに確立されていて、現在も当時と同じような道具、材料を使ってその技術が伝えられています。人毛の刷毛、動物の毛の筆、天然の漆の木から採った漆、純金や銀をやすりでおろして作った金銀粉を使って制作しています。
漆器は古くから世界各地にありましたが、総称してジャパンと呼ばれ日本がそれを代表する世界一の技術を持っています。
私もその職人として技術を伝承し皆さんに漆の良さ、美しさを知っていただきたいと思っています。
 漆の業界は各仕事が分業で、職人はその部分の仕事しか出来ないが私は木工、素地から下塗り、上塗り、加飾と全部自分で出来るので、自由な作品作りが可能です。今まではデパート等の注文仕事でしたので題材や器物は決ったものでしたが、平成16年より独立して自由に出来るようになりました。そこで前々から目指していた招き猫の世界へ漆で仲間入りさせていただくつもりです。今回は平面に近い形での参加ですが、いずれは乾漆という奈良時代あたりから造られている仏像の技法を使って、立体の招き猫を造り出したいと思っています。今年10月13日?18日の東京神楽坂アユミギャラリーでの個展でも出品 作の半分は招き猫でいくつもりです。木工も自由に出来ますので、色々夢は広がっています。
昭和24年: 福井県生まれ
39年: 生家にて建築大工として家業に就く 後に棟梁となる
49年: 蒔絵を学ぶため、石川県に移り蒔絵師磯上鳳舟氏に弟子入りする
52年: 石川県立輪島漆芸技術研修所に入学。在学中人間国宝、松田権六、赤地友哉氏をはじめ伝統工芸、日展作家の先生方より漆芸全技術を学ぶ
55年: 同研修所卒業
56年: 福井県にもどり、蒔絵池田工房を設立独立する
平成5年〜: 京都大丸などに納入の輪島塗に蒔絵をつける仕事をする
17年: 東京京橋ギャラリーくぼたにて初個展
18年: 3月 福井あいりぃギャラリーにて個展
  5月 福井大和屋ギャラリーにて個展
  9月 愛知瀬戸 第8回「平成の招き猫100人展」出展
  10月 東京神楽坂アユミギャラリーにて個展
19年: 9月 愛知瀬戸 第9回「平成の招き猫100人展」出展
  9月 東京谷中 ギャラリー猫町にて個展(9月27日〜10月8日)