もりわじん絵日記 2003. 6
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6月30日 (月)  [576] 憤り

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午前は居心地を英文にしてくれたケープが日本に来ていてボーイフレンドらとやってきた。
ワシ、若い頃いろんな国を旅したが、どこにいってもボディランゲージが主なのでほとんど英語がペケだ。
がらの悪い言葉や各国のスケベ言葉は身につくのだが、どうも一般教養が上の空。
ケープママはなぜか怒りまくり‥まあ、いつものことらしいけど。
若者はワシの粘土作品や20代の頃描いていた絵などを見て楽しんでいる。
昼チョイ過ぎまで憤ったり笑ったり騒いだりして帰っていった。
粘土いじりをする。
しばらくやっていて感じたのだが、笑ったりにぎやかそうな感じの表情の作品はけっこういっぱい作り種類も様々だ。
しかし、怒っている作品となるとわかりやすいので忿怒やいかつい大王ぐらい‥神様クラスの作品は静かな怒りが含まれてると感じるけどね。
今年の個展は泣き猫という新作をいろいろ様々泣き三昧した‥くだらん世の戦争で、泣きたくなったんだろうね。
ワシの作品は癒しとかなごみとか言われるが、どうも癒しやなごみという言葉が気持ち悪い。
そう見えるのは、たぶん小作品の表情がいっちゃっていて世間の風はどこ吹くのやらで赤子のようだからだろう。
…居心地とは、気分がある所。
戦争があったり凶悪な事件があったりと、この現実はほんとうに居心地いいのだろうか?
癒しやなごみというのはこの現実からの逃避ではなかろうか?
一時のささやかな慰めは確かに必要だ。
しかし、この現実をちゃんと見ないで、いつまでも逃げて泣いて悔しがってばっかりしてちゃいけないのでは?
居心地いいを求めるのは、ここが居心地悪いからである。
居心地悪いが事実なら、それを観察しないで居心地いいなど見つかるはずがない…
ということで、怒り不満憤りバージョンの新作を作った‥なかなか。


6月29日 (日)  [575] さくらんぼ

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僕のほんとうの本職は『さくらんぼわじん』というさくらんぼ直売業者で、世間体の顔は格好つけるためのアーティスト、いや、違った、コンフォーティストだっけ?それ。
このところの相次ぐさくらんぼ泥棒事件のニュースを知って心配になった知人からさくらんぼは大丈夫ですか?とのメールが多くくる。
しかし、なぜ、僕が被害者ではなく加害者だとは思わないのだろうか?
その辺りの半額近くでこんな旨いもんが食えるんだよ!
オイラっていい人に見えるのかな?
いかに楽に面倒なことしないでずるして肩透かしでにこやかに生きようとしか考えていない社会の役立たず悪者なのに‥なんちって。
ところでさくらんぼというのは年間を通して木になるものの中では一番初めに実になる果物だから、最初の一口は北に向かって食うんだって、確か。
今日は天気がいい、ひさしぶりの太陽デカデカサンサン。
このところの雨続きで桜の木の下の芝生がちょいカビでやや枯れちゃってスカスカ。
池の周りの芝生は真上に何もない空なのでみっしり密集している。
ところで変なのがコブシの木の周り、ここは桜の木の下と同じなのでスカスカなるかと思うのだが、池周りほどではないがけっこう緑緑してしっかり生えている。
???
膝にパットをして四つん這いになり芝生を手鋏で刈る。
その後、レーキをかける、こうすると枯れた芝や枯れ葉などがとれる。
それから竹ほうきで掃き取る‥芝生、この天気で元気になってくれ。
どれ、表向きの職、粘土でもやるか。
この間作ったわかんざ出品しようとしている大型作品2点の粘土抜きをする。
梅雨の時期は粘土が全体的に同じ速度でゆっくりと乾いていくので、のんびりじっくりと大型の作品が作れる。
普通の日だったら、作品の手とか足とか耳など飛び出ている所が早く乾き、その他の部分が遅いので収縮が違ってきてヒビルことがあるのだ。
梅雨もよしあしだね。


6月28日 (土)  [574] ペッペッ

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ア〜あたり中が湿ってる〜
石油ストーブ、もう使ってないので灯油を全部抜き給湯器の石油タンクに入れる。
ストーブの底に残っている灯油を油抜きし1滴残らず搾り取る。
フィルターを灯油で洗い、ちょっと乾かして元に戻し、ストーブを片付ける。
ストーブ4台あるんで昼過ぎまでかかってしまった。
別に楽しいことしてるわけでもなく、収入につながる仕事をしているわけでもなく、半日もしくは一日つぶれてしまう。
こんなこと面倒だし時間が勿体無いから人任せにしたり、そのまま季節の変わり目もなくほっぽりだしたりしたくなるが、やっているうちに、ア〜もうすぐ夏なんだな〜と同時に冬を懐かしむ気分になって、心地よい。
快楽や金のためではなく季節とともに歩んでいる感覚がいいんだろうね。
池を見たら花菖蒲のママさん萎んでた‥
昨日の絵日記に書いたエゴノキだが小さい実がなっていたのでチョッと食べてみた。
喉がひりひりしてイガイガするが、ア〜この感覚の味だ!
なんだっけ???
と思い出しました。
ズイキだ!ヤツガシラの茎のあくをとって調理したものだ。
あの味がえごいからこそ旨いといえる味ですな。
それにしても、このエゴノキの実、食って実験したはいいが、喉のイガイガがいつまでも夕方まで採れなくて胸焼けしてるようで‥
ア〜たまったもんでない、ア〜ペッペッ、このエゴイストめ!


6月27日 (金)  [573] 030627 人ゴミ

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天気よし。
最近フトイという植物が気になる。
いつものように池眺めてるのだが、フトイという植物、他のとはまったく違った感じなのだ。
フトイという名前なのに細く緑色のストローのようなもので他には何もなく今1m近く伸びている。
調べてみると、茎が太いからフトイという名前がついたと‥なんだやっぱりけっこう安直なんだ。
しかし、今のところ5ミリだし、これから太くなるのかね?
ただただ長い緑色のストローだからナガイという名前にしようとは思わなかったのだろうか?
でも太さ最大2cmと書いてあるから、やっぱり水性植物にしては始めて見た時太いと感じたんだろうね。
そういや、エゴノキというのがあるけど、安直なら、なにかわがままなエゴイストな木だからこんな名前かと思う。
調べてみたら、食べるとえごい、んだって‥えごいってどんな感じだろう?
たぶん、喉がちくちくがさがさになるやつで、なんだっけかな?
何食った時、そんな感じを受けたんだろう?
ワシなんか、子供の頃親になんでも食わされたからこんな感覚残ってんだろうけど、若い人たちはわかるだろうか?
もしかしたらえごいがうまいという味覚はなくなってしまうのだろうか?
だから、そんな未来を察知してえごいという感覚を忘れないためにこの木にエゴノキと名付けたのかも知れない。
今日は横浜に出かける。
誘われていた友人の展覧会を眺め買い物などをするのだが‥すごいネ人込み、これじゃぁ人ゴミだね。
歩いている爽快感はなく、いつもの何倍も疲れる。
退屈だから街に出て刺激いっぱい受けるけど、これもくり返すと退屈になる。
どうやっても、どうしても、人の根底には退屈があるのかね?
…退屈からの逃避が人に無駄なエネルギーを消費させ人を疲れ果てたゴミにする。
帰りの電車の中も疲れて果て寝てる人が多い。
み〜んな疲れて、あっという間にゴミみたいに捨てられ、風に飛ばされ消えちゃうぞ〜


6月26日 (木)  [572] コンフォーティスト

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昨日は久々の自転車で疲れたのか朝起きが遅くなってしまった。
かなり伸びた竹を切る。
メダカにエサやろうとしたら、目の前に紫のだんだら模様のハンカチとティッシュまるめて広げたようなびらびらデカイのがデンとあったんで、思わず声を上げてしまった。
ワーオ!これが花菖蒲かよ!
すごい花が咲くもんだね、ボタンの花もすごかったけど。
しかし、こういうはではでの花とかを、きれいな女性に例えたりするけど、これ、きれいとかいうより、脅かしものって感じ。
ワシには化粧の濃い欲求不満のエロエロおばさんに見えるのだが‥
はっ!‥アラ?どうしたの?そんなに驚いて‥イヤーあんまし目立つもので、つい‥え!ほんと?そんなにきれいかしらホホホホ、、となったんじゃない。
あれは脅しという犯罪だよね‥
昨日の絵日記で書いた、アートを通して伝えたかったその奥にある真意とはなにか?
その真意とは、『居心地』ですな。
前ひらがなで書いてたけど漢字の方がいいな。
「居」と「心」と「地」が良いとはバッチシコンじゃん。
アメリカにいるワシのアートム&ジェリーボーイが大好きで予約までしてしまった勝ち気な二十歳の女の子ビンテージ・ケープが『居心地』の文章を英訳してくれた。
居心地:Comfort
このコンフォートを英和辞典で調べると‥
『悲観・苦悩を和らげ、進んで希望・力を与えて元気づける』とあった。
知的ゲームやパワーゲームが主流の社会で、世間に無関係にあんまし目立たない枝垂れものの居心地探究やってるなんて、内心ワシほくそ笑んでいるのだ。
世間にいながら世間から離れれば離れるほど居心地いいからね。
そうだ!今度から、肩書きは生命形態作家などではなく、どうせわけ解らないんだったら造語でComfortistコンフォーティストにしようっと‥。
‥チョイと恥ずかしいけど、人は恥かいて育つのだから、よろしくね。


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