9月25日 (火) [2069] 自我の境地21
私は裕福な家に生まれた。 お金のことなど少しも思い煩ったことなどない。 お金の存在すら知らなかった。 欲しいものはなんでも手に入った。 私の家の土地は広大だった。 ある種の王国のようなものだと感じていた。 この広大な王国で何不自由なく世界を満喫していた。 無口な子だった。 よく遠く地平線を眺めながら、この先は地面が無くなる果てなんだろうなぁ、と思い描いていた。 私にはこの王国以外の土地など存在しなかった。 私はその王国の王子だった。 私は成長し王国の外があることを知り旅に出た。 好奇心は旺盛だった。 自分の国以外があることが不思議だったし、果てがなく地球は丸いということも面白かった。 旅の途中で天職が降りてきた。 もう旅は飽きていたようだ。 天職で新しい王国を創る事にした。 それが猫王国だ。 天命の形として『猫神様』という拝む存在を創った。 天職の形として『猫王(ニャオウ)』という王を創った。 そして福を招く個性あふれる猫たちを創った。 私の身に備わった天性の才能でそれらは創り上げられた。 私は新たな王国に住むことになった。 やはり何不自由無く。
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9月24日 (月) [2068] 猫祭り2007
猫祭りの旅から帰ってまいりました。 今年の猫祭りは大変いい天気に恵まれ、『誕生日』作品は大変盛況だった。 なかなか楽しかったわい。 恒例念願のてこね寿司も瀬戸うどんも食ったし、年に一度の人々ともあえて冗談言ったし、ヨカヨカ。 さてと次は27日から東京の日本橋だわい。 これは新作黒猫誕生日366体です。 よろしくね。 あ〜、いそがし、いそがし。
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9月17日 (月) [2067] よそ者
庭の池には金魚が5匹いる。タンチョウとリュウキンとアズマニシキと2匹のワキン。その他に新潟から仕入れた4センチぐらいある大きなメダカが数匹。時々えさをやる。この間えさをやってたらメダカにしてはかなり大きな黒っぽい魚がいた。「あれ、なんだろう?」確かめようと発見したあたりに目を凝らした。やはりメダカだったようだ。と、その時は思っていたが、それから一週間後、また発見。メダカではない。6センチはあるし、幅もある。色合いも黒っぽいのだが、メダカとは黒の質が違う。腹の方は白い。形はワキンだ。という事はワキンの子だろうか?今までメダカの子は生まれ育ったが、金魚の子は見た事がない。いつ生まれたのだろう?ずいぶん前からいるような大きさだが? うちの金魚はえさをやろうとすると集まってくる。指を突き出すと指をチュパチュパしてくれる。ところが、その黒ワキンはえさをやっても顔を出さないし、いるのかいないのかも定かでない。 不思議なのは、その黒ワキンをよそ者だと思う自分がいる事だ。他の金魚こそが他所から買ってきたり貰ったりしたよそ者で、この黒ワキンはれっきとしたここで生まれた俺んちの子なのだ。なのにいまだによそ者に思えるし、黒ワキンもよそ者のように用心深く顔を出さない。
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9月16日 (日) [2066] 自我の境地20
どこにもいい所などない。 いつかいいことが起こるわけでもない。 どこかやいつかは、全体ではない。 部分だ。 部分に幸福はない。 部分は他の部分と比べての幸福だから高が知れてる。 ちっちゃい、ちっちゃい。 全体が幸福なのだ。 私の天職は全体だ。
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9月15日 (土) [2065] 自我の境地19
私の天職は粘土で猫を作ることだ。 猫は化ける。 あらゆるものに化ける。 全てに化ける。 神仏像にも人間にも漫画にも誕生日にも化けた。 私の天職は猫であらゆるものを創れる。 …犬にだって化ける。
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