はら・かおり[陶芸]
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松田一戯[木彫]
はら・かおり 伊豆半島・河津町、山深い渓流のほとりに移り住み、ひとり作陶の日々を送っているはら・かおりさん。「陶芸をはじめて25年あまり、様々なテーマで制作をしてきたけれど、最近は庭に置くやきものを作って行きたいと思うようになった」という言葉通り、工房の玄関では季節の花を持つ大きな招き猫が訪れる人を迎え、同じ敷地にある釣り堀池のまわりには陶の親子猫たちがさまざまなポーズでくつろいでいました。
豊かな自然の中で、のびのびと創られたはらさんの招き猫たちは、幸福を呼ぶおおらかな笑顔がトレードマークです。
1959年東京生まれ
1980年 大学在学中より陶芸に親しむ
1982年 東京理科大学 数学科卒業
1991〜93年 ロフトにて猫の作品を販売
1993.9〜95.3年 イタリアに遊学
フィレンツェにてテラコッタと絵付けを学ぶ
1999年 岐阜県土岐市主催「ユーモア陶彫展」に入選
2001年 所沢に「Atelierうふ」を開設
2008年 静岡県河津町に「宇普庵」を開設
1998年 〜現在 個展、グループ展、企画展を中心に活動

 
兵庫県養父市大屋、緑豊かな清流の郷に展覧会を終えたばかりの松田さんを訪ね、ポートレイトを撮らせていただきました。ファインダーの中の松田さんは、静かに立つ大きな樹のよう。技術と忍耐が必要な木彫の仕事で、独自の表現を追求してこられた歳月の厚みを感じます。抽象的なフォルムの現代美術から民話や動物などをモチーフにした小品まで、松田さんの幅広い作品群にあって「まねきねこ」は飄々とした表情と木肌に残る鑿跡のぬくもり、そして爽やかな楠の芳香が五感をなごませてくれる縁起物として多くの人に愛されています。 松田一戯
1946年 兵庫県養父郡大屋町生まれ
1990年
 「兵庫11人の作家たち展」(姫路市立美術館)
 「第2回現代日本木刻フェスティバル」(岐阜県関市)大賞
1992年「 兵庫県新進芸術家」奨励賞
1993年 「六甲アイランドWFOAP展」
1996年「 木の造形旭川大賞展」
( 北海道立旭川美術館)
「 但馬の美術家II」
( 兵庫県立円山川美術館)
1999年 但馬文化賞受賞
2003年
 「 美術の中のかたち展」(兵庫県立美術館)
 「あさご芸術の森大賞展」(あさご芸術の森美術館)
2004年
 兵庫県文化功労賞
 半どんの会文化賞
その他、個展、グルー プ 展 多数